日商簿記検定2級「工業簿記」攻略とらの巻

本ブログでは、日商簿記検定2級「工業簿記」について分かりやすく解説します。

日商簿記検定2級「工業簿記」攻略とらの巻 ④「中身」の話、総合原価計算と個別原価計算

 原価計算には、総合原価計算と個別原価計算があります。今、多くの人が身につけている衣服は、大半が既製服だと思います。既製服は、個々の人のサイズを測ることなく、いくつかの標準的サイズ、つまりS、M、L等を見込みで生産しています。その結果、大量生産が可能なわけです。

 例えば、あるサイズを1万着作ったとしたら、それに掛かった原価を1万で割れば、1着あたりの原価が求められます。これが総合原価計算です。

 他方、オーダーメイドの服は、個々の人のサイズ、趣味に合わせて作られます。したがって、原価はそれぞれの服ごとに異なります。それぞれ個別に原価を計算するのが、個別原価計算です。しかし、衣服については、大量生産がほとんどで、オーダーメイドはごくわずかですが、オーダーメイドが一般な業種があります。代表例は、建築業と造船業です。これらの業種では個別原価計算がメインになります。